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映画『ガメラ2 レギオン襲来』平成ガメラ三部作第二章~飛来する侵略者~:感想

映画『ガメラ2 レギオン襲来』平成ガメラ三部作第二章~飛来する侵略者~:感想
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『ガメラ2 レギオン襲来』(1996年07月13日公開)

監督:金子修介
ジャンル:SF

“人間&ガメラVS.レギオン。
日本を舞台に繰り広げられる生存権を懸けた限界バトル。”

総合評価:★★★★★

前作『ガメラ 大怪獣空中決戦』のレビューはこちら

イントロダクション

ギャオスとの戦いから1年後の冬。
北海道周辺へ流星雨が降り注ぎ、そのうちの1つが支笏湖の北西約1キロメートル先にある、恵庭岳近くへ落下した。
ただちに陸上自衛隊第11師団化学防護小隊が出動し、大宮駐屯地からも渡良瀬佑介二等陸佐や花谷一等陸尉たちが調査に派遣される。
しかし、懸命の捜索にもかかわらず隕石本体は発見できなかった。
その代わり、隕石が落ちたと思われる場所から遥か雪原の彼方までには、それがまっすぐ移動したような痕跡が残っていた。

予告編

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以降ネタバレ注意!!!

 

 

 

限界を超えた極限の戦い

前作では旧文明が造り出した怪物ギャオスが、劇中世界で初めて邂逅する怪獣として人間社会に大きく爪痕を残しました。
そしてギャオス憎しと目覚めるガメラとの死闘。
特に最終決戦、石油コンビナートを爆発炎上させながら雌雄を決する二大怪獣の衝突はまさに圧巻!
一作目から限界ギリギリの超スケールなバトルが繰り広げられ、手に汗握る展開を見せてくれたわけですが、本作ではなんとそのスケール感を遥かに凌ぐ超バトルが繰り広げられます!

札幌での第一ラウンド、仙台での第二ラウンド、そして足利での最終決戦。
ラウンドを経るごとにガメラの必死さ、壮絶さは増していき、最後の“一撃”へと収束する…。
純粋な怪獣同士のバトルものとして見ても、見応え満載の大傑作です。

我が名はレギオン

主が、「お前の名は何か」とお尋ねになると、それは答えた。

我が名は“レギオン”。
我々は大勢であるが故に…。

『マルコによる福音書』5章9節より

集団でガメラを襲う姿を見た自衛隊の花谷は上記の一節を聖書から引用し、それがそのまま名称に。
その正体は隕石と共に地球へと飛来した宇宙怪獣で、草体(レギオンプラント)と大型レギオン(マザーレギオン)、群体レギオン(ソルジャーレギオン)との共生生物です。
マザーとソルジャーは地中の二酸化ケイ素を消費することで酸素濃度を上げ、草体がその酸素を消費して種子を宇宙へ向けて発射させることで繁殖を続けていきます。
レギオンに人類に対する特別な敵意があるわけではなく、彼らの目的は単純な生存戦略としての繁殖行為。
しかし草体からの種子発射時に街一つ平気で吹き飛ばす大爆発を起こす点や、マザーとソルジャーの凶暴性は、前作のギャオスを越える脅威として人類の前に立ちふさがります。

ギャオスもそうでしたが、怪獣に対してそのバックボーンをしっかり突き詰めているのは平成ガメラの特徴。
劇中でも、当初は全くその正体が掴めなかったレギオンについて、その痕跡から様々な議論を時間を重ねて尽すことで彼らの生態へと辿り着く様は、見ていて非常に面白かったです。

地球生物VS地球外生物

前述したように、ガメラとレギオンの熾烈を極める戦闘シーンは特撮映画史に残る名勝負ですが、それでも本作は決して『ガメラVSレギオン』ではありません
劇中ではレギオンの脅威から日本国民を護るため前線で常に命を張る自衛隊の姿が、メインキャラの渡良瀬二等陸佐を通して非常に丁寧に描かれています。
そして東京に向かって進撃するレギオンに対し後がなくなった自衛隊は、最後の戦いの中、ガメラとの協力を決め、レギオンを迎え撃ちます。
ガメラは表立って戦っているというよりはむしろ、レギオンに対して劣勢を強いられている人間を助ける形で戦っているという印象でした。
他にもNTT職員の帯津の解析によって判明したソルジャーレギオンの習性を利用し、ソルジャーレギオンを一掃することに成功するなど、戦いの全てをガメラに託すのではなく、あくまで人間を護るのは人間であるという矜持が描かれています。
さらにそれは同時に、レギオンの襲来が引き起こしたのが、ただの怪獣同士の戦いではなく、人間含め地球生物と地球外生物との生存権を懸けた死闘であるということも物語っているのです!
当事者は紛れもなく人間なのだという空気感が映像からはひしひしと伝わり、それが作品の根底に流れる緊張感を上手く演出しています。

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