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映画『ガメラ 大怪獣空中決戦』平成ガメラ三部作第一章~地球の守護者の目覚め~:感想

映画『ガメラ 大怪獣空中決戦』平成ガメラ三部作第一章~地球の守護者の目覚め~:感想
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『ガメラ 大怪獣空中決戦』(1995年03月11日公開)

監督:金子修介
ジャンル:SF

“新たな怪獣像の創造。
SFと神話に彩られたガメラのリブート。”

総合評価:★★★★☆

次作『ガメラ2 レギオン襲来』のレビューはこちら

イントロダクション

プルトニウム輸送船「海竜丸」の警護にあたっていた海上保安庁の巡視船に、「海竜丸」が座礁したとの連絡が入った。
海底ははるか下方だったが、確かに環礁に乗り上げているのが確認される。
だが、その環礁はまもなくまるで生き物のように「海竜丸」から離れて行った。
その頃、福岡市の動物園に勤める鳥類学者・真弓は、五島列島の姫神島で消息を絶った恩師・平田を心配して県警の大迫とともに島に飛んでいた。
彼女がそこで見たものは、巨大な鳥によって破壊しつくされた島の変わり果てた姿だった。

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以降ネタバレ注意!!!

 

 

 

人間社会に忍び寄る恐怖

シリーズものの第一作の魅力と言えば“未知との遭遇”を描く冒頭部分ですが、本作は特にこの冒頭部分の演出と展開が素晴らしいんですよ!

プルトニウムを積んだ輸送船が“亀の甲羅に似た巨大な環礁”へ座礁する事件からにわかに始まる世界の異変。
そして圧巻のタイトルコールと壮大な音楽で期待感はますます高まり、さらに続く九州の離島・姫神島での怪事件。
ある嵐の夜、島民が次々に謎の鳥に襲われ、それを調査しに来た鳥類学者ら一行は、鳥の域を超えて飛翔する巨大怪鳥の姿を目撃。

その後も場面転換を上手く使って、環礁サイドと巨大怪鳥サイドで徐々に異変の正体が明らかになっていき、遂に2つの異変の正体が“ガメラ”・“ギャオス”という二大怪獣であることが判明します。
もうね。これで完全にこの世界観に釘付けです。
あっという間ですよ。あっという間に画面から目が離せなくなります。

金子監督お得意のSF科学と神話世界

公開当時、怪獣映画といえば『ゴジラ』が絶対的な存在として君臨していました。
そしてご存知の通り、ゴジラはその誕生の経緯に関して壮大なバックボーンを抱えた存在で、単純なモンスターではありませんでした。
そんな中新たな怪獣映画を打ち立てるためには、ゴジラに匹敵するインパクトのあるバックボーンは半ば必須と言えるのかもしれません。
実際、ガメラはゴジラ同様その誕生の経緯に関して、重厚な設定が練られた存在としてリブートされました。

現代より遥か昔、超古代文明アトランティスの遺伝子工学技術によって造り出された最悪の怪獣“ギャオス”。
ガメラはそれに対抗し、ギャオス含め“地球環境を脅かす存在”を滅するため創造された生物兵器です。
結果アトランティス文明は滅んでしまいましたが、時代が進み現代に蘇った“ギャオス”に呼応する形で、ガメラは再びその役目を果たすべく目覚めます。

ゴジラはその誕生にこそ大きな特徴がありましたが、あくまで戦争が引き起こしたイレギュラーであり、“生まれた目的”にまでは言及がありません。
しかしガメラはそこからさらに一歩進み、その存在目的にまで重厚な設定が設けられました。
そしてその点こそが、ガメラのアイデンティティであり、唯一無二の新たな怪獣像としての地位を平成ガメラに与えたのだと思います。

ガメラのギャオスに対する怒り

ゴジラ映画に代表される怪獣同士の殴り合いは怪獣映画の定番と化していますが、戦う怪獣同士の動機づけという部分にスポットが当たることはあまりありません。

「出会ってしまったから」

怪獣が戦う動機はそのくらいで丁度良いのかもしれませんが、平成ガメラはその点も異色。
上述の様なガメラとギャオスの誕生の経緯もあって、本作ではガメラのギャオスに対する煮えたぎり怒りを随所で感じることが出来ます。

とにかくガメラはギャオスの存在が許せない。

執念というか、使命感というか。
本能のままに暴れるただの怪獣という域を越えた、明確な意思を持つ主役としてのキャラクター付けが丁寧になされています。
この点が個人的には本当にたまらなくて、作品にとってもただの怪獣映画で終わらせない重要なキーになっています。

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